Notae ad Quartodecimani

情報や資料のノートの蓄積

聖徒の復讐

以下の復讐は二度目のものである。聖徒への復讐も二段階あるのだろうか。
神の側(他に何か適切な呼び名は?)へ向けた攻撃は聖徒へ一回(成功)、シオンに二回(失敗)。

シオンへの二回目の攻撃への裁きが聖徒への復讐の意義をなお持っているかのようである。確かに、慫慂者と実行者の双方に復讐が為されねばならないなら、復讐は二回為されるだろう。
一度目の復讐には天軍は関わらないが、二度目には聖徒も参加するものと思われる。これは完全な復讐となるだろう。(一度目の復讐に関してはエレミヤ書に多い)

シオンへの攻撃については、脅迫はしても二度共に失敗することになり、シオンへの復讐の必要は無いだろう。


(では、シオンへの一度目の攻撃の意義は何か?)

  • 黙示録の七頭の野獣の登場前を一度目の攻撃とすると時間軸の設定が非常に複雑になる-
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Ps79:6.10どうか、あなたを知らない異邦人と、あなたの名を呼ばない国々の上にあなたの怒りを注いでください。
なにゆえ、国々の輩が「彼らの神はどこにいるのか」と言って良いしょうか。あなたの僕たちの流された血の復讐が、私たちの目の前で国々に思い知らされますように。



Jer 25:30-33 あなたは彼らにこのすべての言葉を預言して言え。『YHWHは高い所から叫び、その聖なる御住まいから声を上げられる。その牧草地に向かって大声で叫び、酒舟を踏む者のように、地の全住民に向かって叫び声を上げられる。
その騒ぎは地の果てまでも響き渡る。YHWHが諸国の民と争い、すべての者を裁き、悪しき輩を剣に渡されるからだ。YHWHの宣告。
万軍のYHWHはこう仰せられる。見よ。災いが国から国へと移り行き、大暴風が地の果てから起こる。その日、YHWHに殺される者が地の果てから地の果てまでに及び、彼らはいたみ悲しまれることなく、集められることなく、葬られることもなく、地面の肥やしとなる。』」


Mic4:8エルサレムの娘に属する王国は必ず来る
4:13シオンの娘よ、身を起こして脱穀を行え、あなたの角を鉄に変え
5:7 そのとき、ヤコブの残りの者は、多くの国々の民のただ中で、YHWHから降りる露、青草に降り注ぐ夕立のようだ。彼らは人に望みをおかず、人の子らに期待をかけない。
5:9あなたの手はもろもろの仇の上に挙げられ、あなたの敵はことごとく断たれる。
5:15わたしは怒りと憤りをもって、わたしに聞き従わなかった国々に復讐する。
(ここでバビロン捕囚が終末に敷衍されている)


Deu32:39-43
今こそ見よ、わたし、このわたしがその者である。わたしのもとに神々はいない。わたしは死に至らせ、また生かすこともする。
わたしはいたく傷つけた。そしてこのわたしがそれをいやす。
わたしの手から奪い取る者はいない。「わたしは手を天に上げて誓い、「定めのない時までわたしが生きるごとく」とまさに言う。わたしが自分のきらめく剣をまさしく研ぎ、わたしの手が裁きを執るとき、わたしは自分の敵対者たちに復讐し、わたしを激しく憎む者たちに応報するのである。
わたしは自分の矢を血で陶酔させる、わたしの剣が肉を食らう間に。打ち殺された者と捕らわれた者たちの血で、敵の指導者たちの頭をもって』。
諸国民よ、民と共に喜べ。その僕たちの血の復讐をなさるからである。ご自分の敵対者たちに報復し、ご自分の民の地のために贖罪を行なわれるのである」(邪悪な者は義人の贖い代」の意か?)



2Th1:8-10その時、主は神を認めない者たちや、わたしたちの主イエスの福音に聞き従わない者たちに報復し、そして、彼らは主のみ顔とその力の栄光から退けられて、永遠の滅びに至る刑罰を受けるであろう。
その日に、イエスは降って来られ聖徒たちの中で崇められ、すべて信じる者たちの間で驚嘆されるであろう。わたしたちのこの証しは、あなたがたによって信じられているのである。

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サラの二回の危機
一度目はカナンの飢饉によりエジプト移住を余儀なくされた時
ファラオは美人を得るために、その夫を殺害する布令を出していたことが考古学で知られる。
アブラムの心配は的中し、サラはファラオの家に入れられる
70歳くらいのサラをなぜ廷臣らがファラオに推挙したかは不明
これは神がファラオの家を災厄で打って事が発覚し、アブラムには強制退去が命じられるが、この過程で相当量の家財を増やした。(ハガルの登場はこの後)

二度目は、ベエルシェバの西北西50kmにあってガザに近い都市ゲラルの王アビメレクが80歳くらいのサラを同様に扱い、同じく神からの夢の警告を受け発覚、ここでもアブラハムは財産を増やしている。

これらのサラの貞操の危機はアブラハムの裔に直接及ぶものであったが、夫の方が命を大切したのは一度目はサライが石女であった為とも言えるかも知れない。
しかし、二度目はすでにアブラハムの裔は「サラを通して」と宣告されていたのであるが、ここでも自分の妹と述べて生命の危険を回避しなければ、アブラハムは神の宣告通りに裔を得ることができなくなると考えたのであろうか。(既にハガルはイシュマエルを産んで一行に伴っている=事前の神の宣告が無ければサラには立場の危険があったのでは)

いずれにせよ、アブラハムは自分の裔を産み出す務めを重視したと言えるだろう。
そうなるとサラが裔を産み出す女となるかは相当に不安定であったことになり、神の介入なくしてサラの立場は守られなかったことになる。

サラはこの二回の危機の後に90歳で「約束の子」イサクを賜る。それは間違いなくアブラハムの裔となった。それはこれら二回の危機に神が介入されたことが裏打ちする結果ともなった。

神がサラの子を裔とならせようとした意図は何か?
後の観点からすれば重要な予型の意義があったのだが、それだけだろうか?マリアのような奇跡の出産が企図されたか?





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