Notae ad Quartodecimani

情報や資料のノートの蓄積

2019-01-01から1年間の記事一覧

バラムへの託宣の驚異的な言葉

欲に捕われたアラムの預言者ながら、その預言には侮りがたい象徴が見られる 【新共同訳】民数24:14 わたしは今、わたしの民のもとに帰ります。後の日にこの民があなたの民に対して何をするか、あなたに警告しておきます。」 24:15 そして彼はこの託宣を述べ…

ネブカドネッツァルの七つの時

・ネブカドネッツァルに臨んだ「七つの時」 この期間の役割は、支配権の保存により、神が最も身分の低い者に全世界の支配権を賜ることを表している。 最も身分の低い状態の象徴として大王自らが野生動物のようになって草を食らう状態に陥る。これは当然に王…

ヨエル解析

第一章 毛虫⇒蝗⇒羽の無い蝗⇒ごきぶり 上って来た国民(強く、多い)ライオンの歯とあご骨 いちじくを切り株とする 泣き悲しめ、泣き叫べ 神殿から穀物と飲み物は絶える 地面は干上がり、食物はなくなった あらゆる木は枯れる 祭司は粗布をまとい、聖会を開き…

東方系初期人士

Ήγεσιππος (c. 110 – c. April 7, 180 )エウセビオスによれば、彼はユダヤ教からキリスト教に改宗したユダヤ人であると彼は旧約、ヘブライ人福音書、口頭伝承、シリア語福音書を引用している。アニケトゥスの時にローマに来訪しエレウテルスの時まで執筆した…

タイム・ポスト

References ad Pascha①Jh2:13 Jh2:23②Jh6:4③Jh11:55 Jh12:1④Jh13:1 18:28 18:39 19:14 ---------------- [ユダヤ人の祭り]Joh 2:23(ペサハ)/AD30 5:1(?)/AD31 6:4(ペサハ)/AD32 7:2(スッコート)/AD32 10:1(ハヌカー)/AD32 (12/15) 11:55(ペサハ…

誰が世のものでないか

『世のものでなく』『世から離れる』者についてはヨハネの著述に特徴的に存在している。ヨハネは黙示録の中でも七つのエクレシアに居る聖徒らについて、世と対峙する姿を求める内容を記している。 キリストの弟ヤコブは『世との交友は神との敵対』としており…

終末信仰の陥り易い誤謬

LF 終末思想の影響は恐怖心であり、非常に利用され易いものとなっている。 特徴としては、来るべき災難であるかのように神の行動を捉え 安全を求める人間の自然な欲求を請け合い、あらぬ方向へと行動させ 自己判断を抑え、情報を制限させることで、一つの…

再臨と携挙について

新教系の宗派に多く見られる「携挙」は、テサロニケ第一書簡第四章十三節以降を主な根拠に、ある時になると信者または特定の信者がキリストの再臨に伴って中天に挙げられ、キリストに迎えられ以後天に住むという教理であり、宗派によって幾らかの認識の違い…

アモス書のメモ

アモスは、イザヤ、エレミヤ、エゼキエルらのようなレヴィ族の血統になく、ユダ中部のテコアの牧人であり、いちじくの実に細工する作業に雇われて副業も行う季節労働者でもあったが、あるときからイスラエルに預言者として遣わされた。 その職業のため、彼に…

マタイ11:12 天の王国は襲われている?

NA28 ἀπὸ δὲ τῶν ἡμερῶν Ἰωάννου τοῦ βαπτιστοῦ ἕως ἄρτι ἡ βασιλεία τῶν οὐρανῶν βιάζεται καὶ βιασταὶ ἁρπάζουσιν αὐτήν. [βιάζεται] 動)直現能欠3単 原形[βιάζωμαι] 激しく攻める [ἁρπάζουσιν] 動)直現能3複 ヘブライ語由来でギリシア文字の最初の意 原…

ヒュペークオー

[ὑπηκούω] 服従、従う [Καὶ ὁ λόγος τοῦ θεοῦ ηὔξανεν καὶ ἐπληθύνετο ὁ ἀριθμὸς τῶν μαθητῶν ἐν Ἰερουσαλὴμ σφόδρα, πολύς τε ὄχλος τῶν ἱερέων ὑπήκουον τῇ πίστει.] 【NKJV】 Act 6:7 Then the word of God spread, and the number of the disciples mult…

千年期説への対抗

一般的千年期説 キリストの千年支配は聖書中黙示録に記述が限定していることもあり、キリスト教界に明瞭な共通認識は築かれて来なかった。 キリストは世界の終わる前に地上に現れ、反キリストを打ち負かし、義人を復活させ、義の報酬として地上に王国を設立…

ダニエル書第11章 歴史照合と解釈

ダニエル書11章 内容を歴史と照合し解釈を追う <フランシスコ会の解釈><ハンマーの解釈><ダニエル書の構成> <マカベア第一書とダニエル書の関連> 11:1 私はメディア人ダレイオスの元年に、彼を強くし、彼を力づけるために立ち上がった。 11:2 今、私…

ダニエル書の構成

第一章;エホヤキム王の第三年(605)に、第一次捕囚があり、その中にダニエルと三人の若い友人らも居た 第二章;ネブカドネッツァルの第二年(603)の巨像の夢、解明の勅辞からアラム語となる 第三章;ネブカドネッツァルの治世中で年代は不明、ダニエルの三人…

マカベア記第一 背景とダニエル書との関連

今日ではLXXに含まれるが、原典がヘブライ語であったことは文体からも明らかであることをヒエロニュモスがこの第一がヘブライ語で第二がギリシア語であることが分かると初版本の序文で述べている。(但し、ヒエロニュモスが接したものはアラム語訳であったか…

QT

Dan7とDan8の小角は異なる 前者は世界覇権の流れを追う黙示であり分かり易すく、多くの説明が巷に溢れている。 しかし小角を同一のものとして追うとDan8と不整合が起る。前者ではローマの後継を追えばよいのだが、後者ではマケドニアの後継となっている。 そ…

雑録19.8

・サムエル第一3:1『そのころ、YHWHの言葉が臨むことは少なく、幻が示されることも稀であった(まったく無かった)。』 ・年代記には64年に一人のローマ市民が何らかの不法行為をしたとして、アシアのプロコンスルによって鎖に繫がれネロの法廷に引き渡され…

マケドニアのディアドコイ時代

マケドニア履歴 - Quartodecimaniのノート アケメネス朝と「ユダ帰還」 - Quartodecimaniのノート ディアドコイ戦役前の情勢 - Quartodecimaniのノート アレクサンドロス3世は同年にはエジプト西部の砂漠にあるアメン神(ゼウスと同一視された)の聖所シワ・…

アッシリア新帝国につき

新アッシリア帝名 98.アダト・ニラリ Ⅱ 911-891 99.トゥルクティ・ニヌルタ Ⅱ 890-884 100.アッシュール・ナツィルパルⅡ 883-859 大征服王 首都をアッシュールからカルフに移す 101.シャルマネセル Ⅲ 858-824 シリアのハザエルと争う、エヒウは朝貢 102.シャ…

西ローマ帝国末期の千年理解

第四世紀のキリスト教界の動きは目まぐるしく、とても一様には言えない。 各勢力の趨勢を個別に述べるしかない。⇒ 第四世紀年表 この大きなうねりをもたらしたのは、コンスタンティヌスⅠ世であり、そのキリスト教界への介入によって、混乱に拍車をかけられた…

支配欲求 AIから考える

AI

例としてAI制御の信号機の話 これまでの信号機であれば、感知式によって信号が変わることを待つ車両がある場合には、その方向が進行するよう点灯することになる。 もし、これを自己判断、しかも倫理的、恣意的に自ら判断するAIに制御させた場合に、車両が接…

ヘブライ第12章の意義

12章は直接的には11章に現れた旧約の先人たちの信仰に倣うことの意義をまとめており、それ以前からのこの書簡全体の送られた目的を成し遂げる点で重い要点を成している。 その主要な目的は、これまで強い迫害を経験していなかった者ら(12:4)に、旧約の苦し…

ヘブライ人への手紙 ノート

アレクサンドリア写本には、終わりに「ローマから書かれた」との付記がある。そこでヴィンディッシュはローマあるいはイタリア以外の、多分東方のある地点の人々に宛てられたと考える。 ユダヤ教を基礎にした内容からして、ユダヤ人に宛てられたとする説(シュトラートマン…

西暦紀元頃のグレコローマンの書簡文の特徴

原始キリスト教時代の書簡 W.G.Dotyの著作からのノート ヘレニズム期にマケドニアの領土拡大に伴い、文通の重要性と到達距離が増していた。 当時の書簡はしばしば捏造され、届ける者に信頼性が依存していた。配達人はたいていの場合、託された手紙の返事が書…

ストイケイア

[στοιχεια] 名) 初歩、基本、天体 Ga4:3 [ὑπὸ τὰ στοιχεῖα τοῦ κόσμου ἤμεθα ] 対中複 「いわゆるこの世のもろもろの霊力の下に、縛られていた」口語 「世を支配する諸霊に奴隷として仕えていました。」新共同 「この世の幼稚な教えの下に奴隷となっていまし…

シオンの栄光を告げる句

Isa1:24 このゆえに、YHWH、万軍のYHWH、イスラエルの全能者は言われる、「ああ、わたしはわが敵にむかって憤りをもらし、わがあだにむかって恨みをはらす。 1:25 わたしはまた、わが手をあなたに向け、あなたのかすを灰汁で溶かすように溶かし去り、あなた…

「賛美のための民」の概念

・Eph1:12 ” that we who first trusted in Christ should be to the praise of His glory*.”NKJV 『それは、早くからキリストに望みをおいているわたしたちが、神の栄光をほめたたえる者となるためである。』【口語】 『それは、以前からキリストに希望を置…

ダニエル書第10-11章 ハンマーの解釈

この頁では Raymond Hammer の解説をノートする LF cf⇒ フランシスコ会 <しかし、すべての内容に同意できるわけではない> ダニエル書がネイヴィームに含まれなかった理由は、この書が前200年頃まで知られていなかったのではないかとされる。外典のベン・…

ミシュナの構成

ミシュナの構成 六大区分 1.ゼライーム「種」 2.モエッド「祭事」 3.ナシーム「女」 4.ネズキーン「損害」 5.コダシーム「聖事」 6.トホロート「清め」 出展-Wikipedia-◆ זרעים (ゼライーム Zeraim) - 11編構成。祈りと祝福・什一税・農業に関する法を扱う。…

捕囚期年表(再掲)

-LF- まず時代感覚としては ヒゼキヤ 前740-687 に対して キュロス 前600-529 イザヤの預言から180年ほど ------------- <627>アッシュール・バニパル没 <625>ナボポラッサルがバビロン王を宣言 <616>バビロニアはメディアと同盟しアッシリアに対抗する <612…