Notae ad Quartodecimani

情報や資料のノートの蓄積

2023-01-01から1年間の記事一覧

エレミヤ書の構成と登場者

エレミヤ書概説 預言者エレミヤ自身は、エルサレムに近いベニヤミン領の祭司の街アナトテ出身であり、満25歳、あるいは満30歳になれば父ヒルキヤのようにザドク系の祭司の任職を受ける立場にあったらしいが、そのような記述は見いだせず、若者であった頃から…

任職罪祭

任職罪祭 ◆祭司の任命の牡牛と牡羊の犠牲 出埃29:1- ・牡牛の頭に手を置いてから屠り、その血を祭壇の角に塗り残りは祭壇の土台に注ぐ 腸、肝臓、腎臓、の脂肪を取り、それを祭壇で焼いて煙にする 肉、皮、糞は宿営の外で焼き捨てる ・牡羊の頭にアロンとそ…

マタイ26:28「多くの人々」か「偉大な者ら」か

[τοῦτο γάρ ἐστιν τὸ αἷμά μου τῆς διαθήκης τὸ περὶ πολλῶν ἐκχυννόμενον εἰς ἄφεσιν ἁμαρτιῶν] Mt26:28 形)対男複 大きい、激しい メガレーではない理由? ✖「多くの人々のために」[περὶ πολλῶν ἐκχυννόμενον] [δυναστεύσει ἡ διαθήκη εἰς πολλούς] Dan9:2…

アキュラとプリスカ

アキュラスとプリスカ アキュラスはポントス州の出身で、聖書中で知られる限りでは、クラウディウス帝の時にローマに居て、ユダヤ人であるために退去令を受け、コリントスに移っていた。妻プリスカも夫との関係で少なくともユダヤ教の背景があるものと見做さ…

雑記録23-7

・イエスがパリサイ人の招待により宴席を共にする場面 LK7、11、14 ・単数 Mt24:45 忠実にして聡い奴隷 Lk12:42 忠実で賢い家令 2Th2:3 不法の人・滅びの子 Mt24:15 荒憎者 Βδελυγμα ・タンナー期でのカハルからの追放 ニッドーイ:参加は継続可、三十日間の…

ダニエル9:27「半週の間」か「週の半ば」か

ダニエル9章27節 【新改訳】「彼は一週の間、多くの者と堅い契約を結び、半週の間、いけにえとささげ物とをやめさせる。荒らす忌むべき者が翼に現れる。ついに、定められた絶滅が、荒らす者の上にふりかかる。」 【口語】「彼は一週の間多くの者と、堅く契約…

異邦人が全部救われる時まで? ローマ11章

甚だしく誤解されている箇所 ローマ11章25節 ギリシア語(プレーローマ)「満たす」は何についての充足を言うのか Rm11:25-27 一部のイスラエル人がかたくなになったのは、異邦人が全部救われるに至る時までのことであって、こうして、イスラエル人は、すべ…

エゼキエル書第43章以降の要旨

エゼキエル書第43章以降に関する確認 43:1- エゼキエルは天使に連れられ(外の)東の門に至る 膨大量の水の音のようなものと共に、YHWHの栄光が東方から神殿の建物に入ってきた 天使はすぐに彼を奥の中庭に移動させる すると家の中は栄光で満ちていた 43:7- …

エゼキエル後半註解撰補足 第三神殿の祭儀

註解選揖 律法と異なる規定 ⇒「エゼキエルの異様な文言」 Ezk43:19 ザドク系祭司の任官 牛の子一頭 二日目やぎの雄一頭 祭壇の角に血を塗るEx29:10 コハト系祭司の任官の浄め 一頭の若い雄牛と二頭の雄羊 祭壇の角に血を塗る Ezk43:23 牛の子一頭と、群れ…

エゼキエル後半註解撰

・メシェクとトゥバルの大君である<・・・> マソラでは「マゴグの地の」というのは、ゴグと分離されて書かれ、この詳述は本来のものかが疑われている。LXXでは39:6をゴグと読む <やはりマゴグは「ゴグの地」と解釈される⇒「GG」> ・パラス、クシ、プト …

ルカ21:24 引照密集

Lk21:24 『人々は剣の刃に倒れ、捕虜となってあらゆる国に連れて行かれる。異邦人の時代が完了するまで、エルサレムは異邦人に踏み荒らされる』。 Lev20:23 Ps74:9 Isa1:12 Isa2:3 Isa60:20 Jer2:9- Jer27:7 Jer30:18 Ezc30:3 Ezc33:24 Ezc34:29 Ezc36:3 La…

プロテスタント系教会の正統性の根拠

プロテスタントの基本三大原理 1.聖書を唯一の信仰と行いの規範とする 2.信仰によって義とされる 3.聖職者と教会員の間に根本的区分はない 要件 ・正統的教会(派集団)はキリストの体の一部を構成している。 ・正統か否かは聖書の教えに合致しているところに…

新世界訳聖書のローマ書3:5どうしてこうなったか

The translators of the various languages must have been aware of the errors in the English text of the New World Translation of the Bible. ------------------------------------------ 新世界訳日本語版(1984年) ローマ人への手紙 三章五節 3:5 …

雑記録23-5

七つの目を持つ子羊 『わたしはまた、御座と四つの生き物との間、長老たちの間に、ほふられたとみえる小羊が立っているのを見た。それに七つの角と七つの目とがあった。これらの目は、全世界につかわされた、神の七つの霊である。』黙示録5:6 ・わたしはわ…

ニサン14日開始日

2024:4/21 SUN 2025:4/11 TUE 2026:3/31 TUE 2027:4/20 TUE Ve Adal 2028:4/ 9 SUN bi 2029:3/29 TUE 2030:4/16 TUE Ve Adal

統治体という捏造物

ものみの塔の統括するエホバの証人の最高権威が「統治体」と呼ばれる小集団である。 A governing body は、全米の公立学校に置かれる組織で、校長を含み、その同僚、親の代表、コミュニティと地方自治体からの参加者からなり、「ガバナー」と呼ばれる成員を…

政体について

政体(Régime)リジーム または政治体制、政治システム、統治機構 プラトン『国家』プラトンは、中期の『国家』第8巻において、哲人王が支配する理想的な政体である「優秀者支配制」から、軍人優位の「名誉支配制」、金持ち優位の「寡頭制」、衆愚的な「民主…

ゼカリヤ書 解説

ゼカリヤ書 この預言書は、前半のテーマである捕囚後の第二神殿の建立に事寄せて、終末に建つ天界の神殿、メシアを礎石とする選ばれた聖なる者らによって構成される新たな神殿の建立に至る過程で生じる恐るべき事態に、その構成員として選ばれる聖徒らを試練…

預言者エリヤが昇天していない理由

預言者エリヤが昇天していない理由 ・エリシャの預言者としての活動はエリヤの取り去りの後である 列王記第二2:11-14 ・エリシャはエホシャファト王にモアブとの戦いについて預言している 列王記第二3:14 ・ユダのエホラムの統治はエホシャファトの崩御の…

国際法の変遷

国際法 -Wiki 国際法の一般原則とは、国際司法裁判所規程第38条第1項(c)にあるように「文明国が認めた法の一般原則」であり、主要法系に属する世界の国々の国内法に共通して認められる原則の中で、国際法秩序にも適用可能と判断できるものを指す。 19世紀に…

教会員の誤解

教会員のキリスト教に関する誤解の例 信じた者には ・すべての罪が赦される 「洗礼を受けた者が罪を赦される」とは新約聖書が主に『新しい契約』に入る者について書かれたことを度外視した結果による誤解である。 この『罪』というのは、個人が犯す個別の悪…

雑記録22-12

・先見者と預言者 ハナニ先見 [ הָרֹאֶ֔ה] ローエー旧預言者 [ הַנָּבִ֔יא] パニーム視幻者 [הַחֹזֶֽה] はゼー 1Chr29:29 ・エドムの咎 ⇒ 「エドムの咎」 Jeo3:19 ユダへの虐げのためにエジプトとエドムは荒野となる。しかし、ユダには永遠に人が住む」 Isa3…