Notae ad Quartodecimani

情報や資料のノートの蓄積

2016-01-01から1年間の記事一覧

レハベアムの人柄

レハベアムは、ダヴィドとバテシバの件、ソロモン即位時の混乱と粛清をどう感じていたか? おそらく感じたことは、王権がもたらす自分の存在の不確かさではないか。彼が偉大な父王との比較に悩んだというのは皮相的な観方のように思える。ソロモンは晩年賢王…

アケダ

アケダ=縛る 転じて「イサク献供」の場面 アブラハムはユダヤ人にとってのヘセド・同情・愛の象徴で仲介者 イヴリ=エヴェル(一方)「アブラハムが一方にあり、他方に世がある」 ミドラシュでは、「わたしはひとり、お前もひとり、それを知り言明する唯一…

"Aqedat" Interpretation a Bible Commentary〜

アケダーの解釈につきウォルター・ブルッグマン Walter Brueggemann イーデン神学校、旧約聖書学教授 穏健な学風で知られる 「創世記」において、煩瑣な解説を避け文学的観点から構造と流れとに注目して注解を施している。創世記は「神の招き」の表題の下に…

Ezk28:14

[אַ֨תְּ־כְּר֔וּב מִמְשַׁ֖ח הַסֹּוכֵ֑ךְ וּנְתַתִּ֗יךָ בְּהַ֨ר קֹ֤דֶשׁ אֱלֹהִים֙ הָיִ֔יתָ בְּתֹ֥וךְ אַבְנֵי־אֵ֖שׁ הִתְהַלָּֽכְתָּ׃] [μετὰ τοῦ χερουβ ἔθηκά σε ἐν ὄρει ἁγίῳ θεοῦ, ἐγενήθης ἐν μέσῳ λίθων πυρίνων.]LXX・[אַ֨תְּ־כְּר֔וּב]「エット ケルヴ…

シオンの光輝

イザヤ59 59:20 主は言われる、「主は、あがなう者としてシオンにきたり、ヤコブのうちの、とがを離れる者に至る」と。 主は言われる、「わたしが彼らと立てる契約はこれである。あなたの上にあるわが霊、あなたの口においたわが言葉は、今から後とこしえに…

Ps48:1-3 【主】は大いなる方。大いにほめたたえられるべき方。その聖なる山、われらの神の都において。高嶺の麗しさは、全地の喜び。北の端なるシオンの山は大王の都。神は、その宮殿で、ご自身をやぐらとして示された。Isa14:13-14 わたしは天に上り、…

マゴグの地のゴグ

Γωγ καὶ τὴν γῆν τοῦ Μαγωγוְאָ֣מַרְתָּ֔ כֹּ֥ה אָמַ֖ר אֲדֹנָ֣י יְהוִ֑ה הִנְנִ֤י אֵלֶ֨יךָ֙ גֹּ֔וג נְשִׂ֕יא רֹ֖אשׁ מֶ֥שֶׁךְ וְתֻבָֽל׃ [Υἱὲ ἀνθρώπου, στήρισον τὸ πρόσωπόν σου ἐπὶ Γωγ καὶ τὴν γῆν τοῦ Μαγωγ, ἄρχοντα Ρως, Μοσοχ καὶ Θοβελ, καὶ προφ…

フォベオマイとセボメノイの件

使徒13:43「神を敬う改宗者ら」[σεβομένων προσηλύτων] この「改宗者ら」を後代の付加と見る研究者は多い。理由は、古来のユダヤ教ではセボメノイを割礼した改宗者とは言えないからである。 この後の文脈はユダヤ人にだけ話されており、この節でも会堂の集…

何の為の裁きか?、試みか?

倫理と能力とを区別しないものみの塔 エイレナイオスは、千年期を挟んだ二つの復活について述べている。一つは天の者らへの裁きであり、もう一つは地の者らに関わるものとなり、復活は共に裁きを伴う。これら二つの裁きを通して神はキリストの許に『天と地の…

メツィツァ

ユダヤ教徒の割礼施術時に行われる傷口からの出血を施術者がすする行為を「メツィツァ」と呼ぶ。それを呑み込んでいたかは不明。 彼らは施術後に血行を促進する医療上の配慮として、出血を口で吸い取ってきた。近世までに儀礼化し、現在も超正統派によって行…

エゼキエルの文語訳に現れる「ロシ」

確かにEzk38:2と39:1と[ראש]が現れる 文語訳などではこれをそのままに「ロシ」としているために 『人の子よロシ、メセク、およびトバルの君たるマゴグの地の王ゴグに汝の顔をむけ、之にむかひて預言し、言べし主エホバかく言たまふロシ、メセク、トバルの君…

終末に予想される世界情勢

◆予想される世界情勢 契約に預かる『聖なる者ら』が現れる終末の時期には、世界は二つの覇権国家の勢力争いの渦中にある(ダニエル11:27-/29)。 ダニエル書に於いて、それらの覇権国家は『北の王』と『南の王』と呼ばれる。 北の王は軍備の量で南の王を圧…

崇拝をどう把握するか

聖書でいうところの「崇拝」が、今日様々な形態で行われていることにはなっている。 ユダヤ教の日に三度の祈りや安息日また祭日でのシュナゴーグでの会合があり、嘆きの壁に詣でることも含まれる。 もっとも、ユダヤ教オーソドックスなら、それを正式な「崇…

ルカ21:24

[καὶ πεσοῦνται στόματι μαχαίρης καὶ αἰχμαλωτισθήσονται εἰς τὰ ἔθνη πάντα, καὶ Ἰερουσαλὴμ ἔσται πατουμένη ὑπὸ ἐθνῶν, ἄχρι οὗ πληρωθῶσιν καιροὶ ἐθνῶν.]NA28 「人々は剣の刃に倒れ、捕えられて諸国に連れて行かれる。異邦人の時[カイロイ]が満ちる[プレーロー…

資材置場

わたしの文章は終わりの方で非常にくどい (歳と共にひどくなる傾向が見える)余分な部分は切り取ってここに置いておこう。 - 神を科学で捉えるべきか- 愛や倫理について、説明を要しない人もいれば、どんなに説明しても分かっては貰えない人もいる。共感や…

テモテ第一6:13-16の「神」

テモテ第一6:13-16[13παραγγέλλω [σοι] ἐνώπιον τοῦ θεοῦ τοῦ ζῳογονοῦντος τὰ πάντα καὶ Χριστοῦ Ἰησοῦ τοῦ μαρτυρήσαντος ἐπὶ Ποντίου Πιλάτου τὴν καλὴν ὁμολογίαν, 14τηρῆσαί σε τὴν ἐντολὴν ἄσπιλον ἀνεπίλημπτον μέχρι τῆς ἐπιφανείας τοῦ κυρίου ἡμῶ…

キリストの犠牲のふたつの面

神はアダムが自らを死に至らしめたもの(単なる自殺の意でなく)と見做したのなら、アダムの魂は永遠に失われたということになる。 一方で、イエスの魂は墓に捨て置かれず、霊の身体を以って復活するに至った。神は忠節な者の腐れを許さなかった。そこで魂は…

段階

南北の王の押し合い 北王の優勢アッシリアが北の境を越えて侵入する エジプトの敗退 シェフェラへの布陣 君侯を立てる(エリヤキム) ミカエルが立つ アッシリアの敗退 (キッテムの船?) これが洪水を呑み込む地か? - 冬・シュケディア シオンの目覚め 忠…

Didascalia Apostolorum

DVD心に叶う者1Sam13:14 Act13:22 例え多くの誘惑に屈し、道徳行動から外れてさえ、神に対して忠節であり続けることはある。彼の生涯中に心が神から離れ卑しめたことがあったろうか。単純に道徳規準を神の是認の条件と考える律法主義的なキリスト教宗派には…

不信仰から聖書を批評すること

ノーマン ワイブレイ Norman Whybray 1923生 オックスフォード大学博士号取得 渡米してニューヨーク・神学大学講師 1950迄 1952-65東京聖公会神学院教授 1965ハル大学教授 1982名誉教授 ・原初史の神について 創造の業を点検して非常に良いと判断しながら、…

教父テオフィロスの「トリアス」

・アンティオケイア(六代目司教)のテオフィロス(位169) 異邦人異教徒の家庭で育った ユダヤ人キリスト教徒と出会い旧約を知る 長く聖書を研究した後に改宗したらしい 「アウトリュコスに送る」だけが残る これは180年を過ぎた頃の書 「トリアス」が現れ…

十字架の由来

◆結論 それから、迫害期にはキリスト教徒が十字架を表象としていたことはまず考えられない。 1.コンスタンティヌス大帝の表象はPXであった。 2.十字架刑が禁じられたのはコンスタンティヌス大帝以降である。 3.一神論派は十字架に膝を屈めなかった状況証拠が…

信仰、希望、愛

パウロがこれを述べた背景 コリントスのエクレシアの長所と短所 霊の賜物に勝るものを重視させる必要 内面の充足が不十分であった(クレメンスの譴責) 彼らの問題はそこに原因があった 賜物ゆえに高慢になったか (そうであれば賜物は内面に比例するわけで…

Memo イブル

古エジプトでの「アピル」、マリ文書、ヌズィ文書、エル・アマルナ書簡にある「ハビル」と同一である。(石田74) ベトウィンは「シャス」とエジプトで呼ばれていた。 「ハビル」とは特定の個人や種族ではなく、社会的概念であったと結論せざるを得ない。(…

台湾教史

16世紀後半、ポルトガル人がこの島を見つけ「イルハ・フォルモサ(美しい)」と呼ぶようになった。1622年、オランダ人が澎湖島を占領し、商売の拠点としたが、これは中華本土から余りに近く、明朝がこれを警戒し、どこにも属していなかった台湾島の台南湾を…

中国教史

781年の年代を持つ石碑が伝えるには、635年に阿羅本という人物が長安に来訪しキリスト教を伝えた。その後、歴代の唐の皇帝により保護を受けていたが、玄宗皇帝に至って仏教と共に弾圧を受け、十世紀には消滅した。これはネストリウス派の延長にある景教であ…

聖徒

聖徒理解なくして判断できない句 jh16:7 もしわたしが去って行かなければそれは来ない heb9:12 血を携え一度限り・・我らを浄め奉仕を捧げられるように 2cor3:6 新しい契約により霊の奉仕者の資格を得た rom8:33 神が義とする者を誰が訴えるか⇒rev12:10 col1…

ヨハネ第一書簡5:7-8&第二書簡の「婦人」

Mt3:11 [αὐτὸς ὑμᾶς βαπτίσει ἐν πνεύματι ἁγίῳ καὶ πυρί·(名)与中単)]Lk3:16 [αὐτὸς ὑμᾶς βαπτίσει ἐν πνεύματι ἁγίῳ καὶ πυρί·(名)与中単 )]Act2:3 [καὶ ὤφθησαν αὐτοῖς διαμεριζόμεναι γλῶσσαι ὡσεὶ πυρὸς (名)属中単)] 2Jn1 [Ὁ πρεσβύτερος ἐκλ…

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ヨエ2:30 ミカ5:8 イザ4:5 エゼ3:3 エゼ40:7・37:26・7:24・4:14 ゼカ1:16・2:2・14:21 アモ7:8 詩篇49:13・65:4・96:8 エレ50:28・20:8 イザ1:12・43:2 ヨエ3:10 ゼパ1:9 ダニ7:25 黙示13:5 ルカ21:24 ハガ2:23 ヨハ13:20 - これ…

ユダ・イスカリオテの裏切り

再臨のキリストを世への復讐者とみる場合 ユダヤ体制側に師を売り渡すことでユダはこの世の側に寝返った。 この世は、神から離れ貪欲で不信仰で理不尽で不義理な世界である。 終末とはこの世の終りであり、神はキリストを介してこれを裁かれる。 この観点か…