Notae ad Quartodecimani

情報や資料のノートの蓄積

Lexicons

権威ある19世紀の
コイネーギリシア語辞典

◆Thayer:
Joseph Henry Thayer 1828-1901
ボストン生まれで1850年に地元でもあるハーバードを卒業している。
彼は25年の歳月をかけてCarl Ludwig Wilibald Grimm
(と)Christian Gottlob Wilke の"Clavis Novi Testamenti" の翻訳に当たり、数千に及ぶ訂正を行った。

しかし、エジプトの古文書によるGustav Adolf Deissmannのエジプト・パピルスの仕事が、すぐにセアーの語彙を時代遅れにした。
新約聖書ギリシア語を研究するためのこの新しくて価値ある情報によるダイスマンの古文書革命のわずか10年前に発表されたセアーのLexiconはエジプトパピルス研究の登場による犠牲者となった。

あとに続いた、"Recently Discovered Texts of the Graeco-Roman World" London Hodder & Stoughton, 1910
などの類似したようなものは、ダイスマンの革命的コイネ理解から新約聖書で多くの語の不十分な定義を確かめて、修正するのを助けている。

                                                                            • -

◆Liddell and Scott's lexicon:

Liddell & Scottまたは Liddell–Scott–Jones略称LSJとも呼ばれるこのOxford Univercity pressから出されている辞書は、Franz PassowのHandwörterbuch der griechischen Sprache1819*を基に第一版が1843年に刊行され1897年に第八版が出ているがそこでリデルは寿命を迎えた。
(*その源泉は更にKritisches griechisch-deutsches Handwörterbuch:Johann Gottlob Schneiderによるという)


Henry George Liddell/1811-1898は、クライストチャーチの学部長、およびオックスフォード・ウエストミンスター校の校長。(学寮のひとつはその名で呼ばれるらしい。その娘AliceのためにLewis Carrollが「不思議の国のアリス」を書いている)

現在は修正と補遺を含んだ第九版が刊行されている。

                                                                              • -


正直な感想:何にせよ、この手の仕事ではドイツ人が最高峰である。これら英語への辞書に人気があるのは、世界での英語の広範な使用頻度にあると思える。欧州言語では最も簡便であることだし・・









.