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Irenaeus & Chiliasm エイレナイオスと千年期説

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エイレナイオスは、死後すぐに祝福が決定し「神の国」が死んだ後に来るという、所謂「天国」を信じる者を「異端者」と呼んでいる。

彼は、第一の復活が寓話ではなく、実際に天に上げられた聖なる者らが千年紀に新しくされた地を裁くことの序章であり、それは第二の復活まで続くとする。
一般の復活は、千年紀が終わり「新しいエルサレム」の降下後である。
(異端反駁5巻31.35章)

また、彼は古いユダヤの教えに沿って、神の六日を六千年と解釈していた。それは反キリストが表される期間である。また、キリストの再臨はその千年紀に先立って、悪の支配を終わらせることを期待した。
その千年紀が、人類の第七千年期となると考えた。それが安息日に予示されていたとも。

エイレナイオスは「新しい地」と王国支配を区別していない。
「異端反駁」の第五巻の終わりの部分を通じ、彼はこのユダヤの伝統的な解釈を保持している。
これは当時の千年紀の一般的理解であった。
だが、今日見られる千年紀解釈の初期における歪曲という反動が起こされた。

彼はユダヤ人の王国を望まず、エクレシアにアブラハムの裔としてのイスラエルを期待した。

彼の千年紀理解には夢のようなところもある。
例えれば、千年紀にはエデンのようにあらゆる種類の果物があり、それを値なく食することができるとしている。「一万の房の生る果物の話」⇒これと千年が関係する。この話はヒエラポリスのパピアス由来らしい。(異端反駁5巻33章)

彼はユスティヌスよりも明瞭に以下の点を示す
再臨における文字通りの義者の復活
千年紀は二つの復活を区切るもの⇒phi3:11
反キリストはバビロンの滅びの後に来る
ダニエル書と黙示録の終末期における補完性
神の王国は再臨によって樹立される


ユダヤも神殿の再建はメシアによらねばならないと固く信じており、イスラムにはイッサーの来臨が信じられている。
信仰合同を行わせる適任者は、一神教には属していない立場で、しかも一神教から外れていない立場の者が適任である。(多分、反キリストは日本人から出やすい蓋然性がある、各一神教への距離が程よく、日本神道は古ユダヤ教の概念を持っている)

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エイレナイオスによるダニエル書と黙示録の照合的解釈

ダニエルの第四の獣にある十本の角は、黙示録での大いなるバビロンを倒す野獣の十本の角と同定されている。
その内の三本が新たな角によって抜かれ、新たな角は黙示の言う『第八の王』となる。(これは黙示の文脈に合わない)
小さい角は後発だが、ほかの七本を取り込むことになる。その角は『不法の人』であり、神殿に座し神を自称する(これはテサロニケ書簡と照合)
この十人の王は、ダニエル二章の巨像の足の十本の指と同定される。(これもかなり微妙)
巨像の足先には鉄の強い指もあれば、粘土製で弱い指もある。

(新たな小角は、大きくなって他の角よりも目立つのは、口が出来て冒涜を語るようになるからである)そこをエイレナイオスは、不法の人との共通点であり、同定できる証拠と見ている。

それからダニエル9:27-28『彼は犠牲を捧げ物を絶えさせる』をメシアではなく、反キリストに適用している。(たしかに黙示での獣はメシアたは逆の意味で同じ期間に同様のことを行うが、意味は逆であろう。#ああ!、終末の反キリストはそう解釈させるとは言える!)
Dan8:11については、エピファニオスではなく、反キリストが行うこととしている。(或いはシリア王を含意してのことかも知れない)


黙示の『野獣の像』については『地に住む者を惑わした』とヨハネが書いているのは、その行う奇跡が神からのものではないかと誤解をされないためである。その魔力は悪霊と背信の霊が使えている。としている

黙示の「666」については、百が六、十が六、一が六と挙げたうえで、これは神の支配に至る6000年を指している」という。




メモ「エイレナイオスの見解

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ロバーツとドナルドソン(Roberts and Donaldson)はPolycratesc.130 - 196は第八世代の司教に属していたと指摘し、そして彼は聖ヨハネの伝統が彼の生涯中ではまだその心の中で新鮮だったエフェソスの教会を主宰。彼は確かにポリュカルポスを知っていた。
エイレナイオスによれば、また彼が復活祭のこの問題を検討するために一緒に来たアジアの司教会議(西暦196)を主宰しているようだ。





アウグスティヌスの抄本問題
1575年、東方写本(コンスタンティノープル?)により発覚
 Gry,p.74
PL= Note to col.1210 of Irenaeus


?"Peri Pasca"の真意は




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